元WANDSの上杉昇が、7月5日に放送された日本テレビの特番『ザ・ミュージック』で32年ぶりに舞台に復帰し、故・中山美穂との名曲「世界中の誰よりきっと」を披露した。この特別なパフォーマンスは、多くの視聴者の心を揺さぶり、感動の声がSNS上に溢れる一方で、商業主義への疑問も呼び起こした。
この放送は、昨年亡くなった中山さんを偲ぶ形で行われたが、その意図には複雑な感情が絡む。視聴者は、上杉の美しい歌声に感動しつつも、テレビ局が故人を利用して視聴率を稼ごうとしているのではないかとの疑念を抱いた。中には、「このタイミングでの企画に神経を疑う」といった厳しい意見も見受けられた。
視聴者の反応は様々で、「上杉の声は最高だった」と称賛する声がある一方、「感動でコーティングされているが、実際は商法そのもの」といった批判もあった。特に、32年間の沈黙を破る形での復帰に対する違和感は大きく、ネット上では「これを感動しただけで終わらせてはいけない」との声も多かった。
この特番が引き起こした議論は、メディアの倫理や商業主義についての重要な問題を浮き彫りにした。視聴者は、感動の裏に潜む意図を見抜き、メディアリテラシーについて考えるきっかけともなった。上杉昇の歌声は本物だったが、その背後にあるテレビ局の意図には疑問が残る。果たして、このような演出が許されるのか、今後の展開が注目される。